| 中世ヨーロッパでは、貴族が金銀の食器や、請ったデザインのグラスやカップを並べて飾りました。
このカップボードの原型は日本の雛壇のような形をしています。
段の下の見えない部分にはストックを貯蔵するスペースも設けてありました。
また、並べられたものが美しい物、珍しい物、つまりとても高価な品物が多かったので、
”カップボード”は”富”や”名誉”、”権力”の象徴として用いられていました。
★カップボードの普及
こういった風習は次第に騎士や商人、農民など各層に広まり、各々のちからに応じた品を飾るようになり、
やがてアメリカへ移民した人々の間にも浸透していきました。
ヨーロッパ各国の特徴を受け継ぎながらも独自のアメリカ的カップボードを生む事になります。
★コロニアル期のカップボード
アメリカ開拓時代の苦しい生活では高価なもの贅沢品とは無縁で単に日常生活に頻繁に使う食器やスパイスなどを取り出しやすく収める実用目的で使用していました。この事は必然的にオープンスタイルのカップボードの需要につながります。
★オープンスタイル・カップボード

オープンスタイルには扉がなく、またこのカップボードのように背板のない物もあります。
英国色の強いこのカップボードは棚の中央に飾りのはめ板があり繊細なタイプといえるでしょう。
★その他のバリエーション
19世紀のカップボード 3点
1)ノルウェー調のもの。がっちりした構造で、下半分は収納目的でシンプルにできていますが
一方、上半分は波模様のカットで曲線的な装飾を強調しています。
2)すとんとまっすぐなチムニー(煙突)カップボード。見せるためよりも収納の要素が強いのでしょう。
3)上部3分の1は扉付き。中は斜めのものを含めて引き出し部、一番下はボックスタイプ、1870年のものです。
一見チェストのユニークなものにも思えますが、れっきとしたカップボードです、当時の使い方を想像するのも
カントリーファンにとっては楽しいものでしょう。
〜CountryNews vol.10より抜粋
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